〈野球選手〉になって……なったら…あの、ええ…なったら……

陰気で内気な筋肉青年

西のありふれた市街地に住んでいる青年。日頃から体を鍛えており筋骨隆々だが、性格は極めて陰気でビビリでコミュニケーション能力が乏しい。
陽気な者ら全般が苦手で、女性もやや苦手

「筋肉をつければ性格も前向きなる」なんて嘘じゃないか、騙された!と思っている。ただ、続けてきたことをやめるのも怖いので、筋トレを継続している。
せっかく鍛えたんだし、ワンチャン野球選手としてスカウトされるのではないか?と期待しているが、自分から行動を起こしたことはない。能動的に動かなくても何か状況が変わるきっかけが発生しないかな、という希望を薄っすら無自覚に持っている。


関連する設定用語一覧

野球

全身

基本情報

プロフィール
種族 ヒト
年齢 21歳
性別
身長 200cm(背筋を伸ばした時)
一人称
感情キーワード
メイン 友情
ポジティブ~フラット 平等
ネガティブ 優越感
重要な関係性 切望

基礎ステータス

身体能力 9
精神力 6
感情 10
知性 5
魅力 2
社会性 1
技術 7
五感・直感 9
ふしぎな力 6
トータル:55/90

テーマカラー

日本の美しい色と言葉 No.045 ≪重陽の節句≫

人物詳細

家族構成は父・母・姉・兄・妹。おろしは第三子で次男

父親はかなり高名な冒険家。各地に存在すると言われている、地図にない未観測の場所・霧隠れの地を追い求め、世界を飛び回っている。彼はかなり頭のネジが飛んだニンゲンで、生還率が極めて低いとされる地にも家族全員を連れ回していた。おろしもその一員として、様々な土地へ赴いていた。おろし本人はというと生来の気質から危険な旅には向いておらず、『故郷と言える場所があり、普通に友達がいる、普通の生活』というものに憧れを持っていたのだが。

各地を飛び回っている上に内気な彼は、友達と言える関係性を持てたことがなかった。ただ、流れ着いたとある離れ島で出会った小さな不定形の化妖ばけようにだけは、本心を話せたという。彼の認識する唯一の友達であった。(当の化妖ばけようは喋り返すことができず、記憶能力が欠けていたため、実質的には壁に語りかけているようなものだったが)

幾度となく死地から奇跡的な全員生還を果たしていた一家だが、ある探索で第二子の長兄が死亡してしまう。母親はそれでも夫を盲目的に愛し崇拝していたが、同時に大怪我を負ったことで離縁せざるを得なくなる。結果、一家は離散。姉とおろしは母親に、妹は父親についていった。父と妹は懲りずに探検の旅を続けているという。

母親と姉とおろしの3人は西の街に住むことになった。兄の犠牲と引き換えにおろしは『普通』の日常を得る…かに思われた。馴染のない土地、生来内気な性格、そして人格が歪んだ母と姉の存在などにより、彼のささやかな夢が叶うことはなかったのである。

姉は父親を心から憎んでいた。そして、父と同じ血を引く男であるおろしを強く警戒している。常に高圧的な態度でおろしに接し、否定的な言葉をかける。現在のおろしの卑屈さは彼女が形成した。

母は事故の影響で自由に行動することができなくなった、弱々しい女性である。それなのに未だに夫を愛しているようで、おろしに彼の面影を見ている。高圧的な姉とは違い、おろしには極めて甘く、優しい。しかしてそれはおろし本来の人格に向けられるものではなく、彼女の見ている幻に対する愛である。甘く優しくおろしの人格を否定し、彼を縛り付けている。

そんな家族二人の影響もあり、おろしの心底には自己否定がこべりついている。ほぼ引きこもりになった彼は、他にやることもないので一人で筋トレに勤しんでいた。まともな指導は受けていないが、父に似てか身体を大きくする才能はあったらしく、彼はムキムキになっていった。姉はボロクソに貶し、母は喜んだ。筋肉だけがおろしの人生で成せた業だった。

「キミ、いいガタイしているね。ウチで野球をやらないか?」そうプロスカウトに見初められて今の環境を脱する。夜はそんな夢をよく見るようになった。誰かが自分を連れ出してくれるとか、外の世界に誘う不思議な出会いをするとか、そういうふうになればいいのにと。自分から動き出すことはできず、野球の試験会場まで足を運ぶこともできず、稀に家を抜け出して玩具のような木のバットを振り、少しだけ何かを成した気持ちになる。鬱屈した日々を過ごしている。



家族一覧

父…五合坂ゴゴーザカ 豪風ゴーフウ
頭のネジの飛んだ冒険家。今も八百八郷はっぴゃくやきょうのどこかを旅している。

母…迫間ハザマ ナギ
夫を盲目に愛している。

第一子/長女…迫間ハザマ 竜巻タツマキ
死んだ弟以外の家族を憎んでいる。愛称はマキ。

第二子/長男…五合坂ゴゴーザカ アラシ
死んでいる。

第三子/次男…迫間ハザマ オロシ
書類上は迫間ハザマ姓だが、自己紹介で思わず五合坂ゴゴーザカを名乗る。

第四子/次女…五合坂ゴゴーザカ やなぎ
死亡事故があってなお父との道を選んだ。きょうだいで唯一の母命名

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