細かい用語・組織などに関する設定集です。世界全体の設定はこちら

※何か思いつき次第加筆していく

化遣衆(ばけんしゅう)

化妖の社会進出を支援する事業

(ヒトの社会で生きていきたい)化妖ばけよう≫と≪(何らかの不足スキマを持った)ヒト≫をマッチングする活動をしている事業団体。
エージェントは各地を巡って何らかの≪不足スキマ≫を持つヒトを見つけ、適当な化妖ばけようを選出・召喚して引き合わせている。主な仕事の分類は≪労働などの人員補充≫と≪縁結び(※広義)≫の2種。

化妖ばけようの力でヒト助けをして社会的利益を生み出していく・それによって化妖ばけようの心を満たし生命を維持する』win-winな関係を作っていくことが団体としての目的となる。

託使(たくし)

八百八郷の各地を飛び回るリアルタイム通信屋

八百八郷はっぴゃくやきょうの各地を飛び回る、鳥や飛行生物系の化妖ばけようが主。託使たくしの目印がついており、呼び留めて通信先を指定すれば通話ができる。「ヘイ、託使たくし

託使たくしには2種類あり、情報秘匿義務があり料金が高い≪公営託使たくし≫と、料金が安く数も多いがサービスの質はまちまちな≪個人託使たくし≫がある。個人託使たくしは情報屋を兼ねていることが多い。

託使(たくし)利用の流れ

1.託使たくしを呼び止める
2.通信希望先の情報を提示
3.託使たくしが希望地に近い場所にいる託使たくしに通信を繋げる
4.希望先の託使たくしが通信希望相手のところまで飛んでいく
5.通話開始
6.通話終了 通信時間と通信距離などに応じて料金を支払う

※メタ補足:要はちょっと面倒が多く時間のかかる電話です。

化糸島(ばけいとじま)

化妖たちが暮らす離れ島

化妖ばけようが集まり住んでいる大きめの島。井正いげただお爺ちゃんが長を務めている。
ヒトの社会ではなく化妖ばけようのコミュニティに属したい化妖ばけようが多く住んでおり、極端に排他的というわけではないがヒトやヒトの社会をよく思っていない者も多い。

島の周りには渦潮が多く発生しており、外界を拒んでいる。これは自然のものだが、化妖ばけようの力で一部鎮めることで通行可能。

入侖教(にゅうろんきょう)

≪記憶≫を信仰する宗教団体

「それは極めて儚く、時と共に摩耗し、死と共に全て消え失われてしまう。あなたの経験も本当の想いも、結局誰も知らないし、覚えていてはくれないのです。恐ろしい、ああ、恐ろしい。」

ヒトの持つ≪記憶≫を信仰する宗教。信者の記憶は保存され、『神』の脳に移植されて蓄積される。これを『神との一体化』としている。
これは『そういう教義的な建前』というだけでなく、実際に記憶を出力・保存する化学ばけがく研究が秘密裏に行われており、≪神≫として仕立て上げたニンゲンに対し代々記憶の移植を続けている。(もちろん違法である)

洛歴22年に成立した、かなり古い教え。八百八郷はっぴゃくやきょうで宗教が強い力を持っていた頃はかなり栄えていたが、現在は化学ばけがくと文明が発達し信者が減った・法的な取り締まりも強くなったなど様々な要因で影響力を失い規模縮小している。

記憶移植研究チームには本気で教義に殉じて使命として研究している者と、豊富な知識技術に強い好奇心や狂気を備えたマッドな外部研究者が混ざっており一枚岩ではない。
また、教団運営自体も本気の信仰者と金儲けがしたいだけの者が混ざっており、歴史が長い分色々と形骸化している面も。初期の提唱者の理念からはかなりかけ離れていると論じる者もいる。

橋渡りのばけいづこ 沙華しゃげ

ばけやう物語

500年前に創られた、ヒトと化妖の物語

概要

≪ばけやう物語≫は、八百八郷はっぴゃくやきょうの古典名作である。
初めて化妖ばけようを主役に描かれたヒト作の物語と言われている。化妖ばけよう≫という言葉の起源。

洛歴518年に発表されるも、作者が生きている間の評価は非常に低かった。当時は≪化妖ばけよう≫と≪言葉の通じないバケモノ≫の区別がついておらず、人間の敵を主役に・好意的に描くこの作品は奇書・悪書の類として扱われる。

作者の死後、数百年かけて化妖ばけようの性質が認知され、ヒトと共存可能な種族であるという風潮が高まるにつれて再評価されていった。
原典は非常に貴重で、そのためか口承や様々な作家によって独自の物語が紡がれている。派生作品が非常に多い。一番有名な設定&ストーリーは原典ではなく派生作品だったりする。

あらすじ

派生作品によって様々なストーリーや設定があるが、概ね共通認識になっているものは以下。

あやかし族の王・八岐ノ化化流ヤマタノバケルあやかしの力を失い、ヒト族の世界に迷い込んだ。そこでヒト族の姫・八霧ヤツギリの君(比等世ひとよ姫)と出会い、力を取り戻しながらヒト族とあやかし族共通の敵・モノノケの魔王打倒を目指して戦う物語。

八岐ノ化化流ヤマタノバケルはこの作品のシンボル的キャラクターであり、ヒトに化けられる八首の龍として描かれることが多い。 性別は原典で明言されておらず、男・女・両性・無性別など様々な設定で派生している。

八霧ヤツギリの君(比等世ひとよ姫)は基本的には女性として描かれるが、男性としたり、登場しなかったりする派生作品もある。

※ばけやう物語内で登場する≪あやかし族・ヒト族≫などの用語は劇中劇内設定。実際の八百八郷はっぴゃくやきょうのものとはやや異なる概念である。